EC事業者が抱える課題の一つに誤出荷が挙げられます。
商品のサイズや数量、届け先住所を誤って発送してしまうことは、顧客からの信用度が下がるだけでなく、出荷コストの損失にも影響を与えてしまいます。
今回は物流倉庫で生じる誤出荷の種類や原因、影響、対策例等をご紹介します。
少しでもミスを減らして、より良い物流体制や整った作業環境になるよう改善していきましょう。
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無料ダウンロード3つの誤出荷が起きる原因
デジタル化が進むいま、どの分野でも作業の自動化が積極的に進められていますが、発送業務はスタッフの手作業なしでは行えません。
よって、タグを貼る、梱包を行う、数量を確認する等、慣れた作業でも人為的ミスは発生してしまいます。
誤出荷の種類には数量の誤出荷、商品の誤出荷、届け先の誤出荷の3つがあります。
それぞれどのような原因によって起こりうるのかをまとめました。
数量を誤出荷する原因
商品の数量を誤出荷するケースは注文量が多い場合に生じやすいです。
1ケース20本入りの注文が入った場合、数量には1と書かれているため誤って、1本しか発送しなかった等の単位の見落としで数量を誤ってしまうことがあります。
また、手作業で一つずつピッキングするので数え間違いや数を飛ばして計算してしまうこともあり得ます。
また、スタッフの数が少なければ一人当たりの発送作業量も増えますし、同じ作業を繰り返していると集中力も低下します。
商品を誤出荷する原因
商品の誤出荷はあらかじめ保管していた場所が間違っていることがよくあります。
その場合、ピッキングの時点で間違っていることに気づかずそのまま出荷してしまうのが原因の一つです。
その他には色や形が似ていることで誤った商品をピッキングしてしまうことも。
同系色のものは判別が難しく、同じ商品で色違いの物だと品番を見落としてしまう場合もあります。
届け先を誤出荷する原因
届け先を誤る場合は送り状伝票の貼り間違え、手書き記入による書き間違えが原因として挙げられます。
大量の作業をこなしていると、同じ梱包資材の見分けがつかなくなります。
伝票の貼り間違えで誤出荷してしまうと、顧客が欲しい商品を急ぎで注文した場合にクレームだけでなく、ブランドイメージを大きく下げる原因となってしまいます。
誤出荷による5つの影響
誤出荷が起きることでどのような影響を及ぼしてしまうのか具体的な例をご紹介します。
1.コストの増加
誤出荷してしまった場合、一度商品をピッキングし再度発送しなくてはいけないので、その分費用もかかります。
顧客から返送してもらう場合も手違いがあった企業側が負担しなければならないので、1,000円以下の配送料でも積み重なると大きなコスト損失になります。
2.顧客との信頼関係の低下
企業の成長にとって一番大切なのは、顧客との信頼関係を築くことです。
誤出荷は個人の顧客だけでなく、大量の商品を受注してくれている取引先企業からも信頼を失い販売機会の損失にも繋がります。
SNS上の口コミは影響力も強く、悪評価がつくことで商品だけでなく企業への信頼度も問われるのでリピーターが離れてしまいます。
他社の商品に乗り換え売上低下にもなるので細心の注意を払う必要があります。
3.作業の非効率化
誤出荷が起きた際、普段の出荷業務と並行して顧客への謝罪、商品の再出荷、在庫差異の確認等を行うため業務量が増え、効率が悪くなります。
EC事業全般に大きく影響を及ぼすこともあるので対策を練って改善することが大切です。
4.在庫数の違い
在庫数がデータ上と実際の在庫数で差異があった場合、誤出荷によってデータ上の在庫数と実際の在庫数が変わってきます。
この状態で注文が入るとデータ上の受注可能数と、実際の在庫数と異なり欠品となります。
5.個人情報の流出
発送伝票や納品書には住所、名前、電話番号、注文商品の詳細等が記載されています。
顧客の個人情報が第三者に漏れてしまうことは、企業の成長を止めてしまうことになります。
情報の漏洩は何よりも深刻で重大な問題なのでとくに注意しなければいけません。
誤出荷を防ぐための6つの対策
まずは誤出荷が起きないように対策を立てることが重要です。
また、一度発生してしまった場合も再発しないよう防止することが第一です。いくつか誤出荷を防ぐための対策例をまとめました。
1.第一に原因を突き止める
同じことを繰り返さないためにも、まずは誤出荷が起こった原因を突き止めることが大事です。
問題が起きたまでの過程を振り返り、どこに原因があったのか一つずつ調べましょう。
出荷指示書に誤りがあったのか、ピッキングの際に問題があったのか等、今後改善できる部分を洗い出して対策を立てましょう。
2.ダブルチェックで誤出荷を防ぐ
出荷指示書やピッキングに誤りがあっても、最終段階でもう一度、ダブルチェックすることで誤出荷を防げます。
また、作業員の目視によるチェックだけでなく、現在は品番や数量をチェックしてくれるスキャナー等もあるので導入するのもおすすめの対策です。
入荷時に管理タグを貼り間違えていることが原因であれば、入荷時のダブルチェックによりヒューマンエラーを減らせます。
一方で間違った商品を梱包してしまったことが原因であれば梱包工程での改善が必要です。
3.作業スペースを拡大する
誤出荷を防ぐためには、保管する商品に見合った作業スペースと整理整頓が、きちんと行われていることが大切です。
商品や注文書が混ざることなく、梱包作業、発送作業がミスなく行われるよう作業環境を整えましょう。
4.作業のマニュアル化
入荷から保管、出荷作業までの一連の業務は、ルールを定めてマニュアル化することが重要な対策の一つです。
マニュアルを用意している企業でも、ミスが起こった場合はもう一度見直し、再検討しましょう。
作業スタッフがどのポジションに入ってもミスがないように作業ルールを明確にし、各作業に配置された人数や作業内容に無駄がないかも併せて考えることが大切です。
5.管理システムの導入
手作業による出荷作業がメインの場合、WMS(倉庫管理システム)の導入も対策の一つです。
システムの導入は入出庫における最適なロケーションを指示し、在庫管理を自動化することでヒューマンエラーを防止します。
また、作業時間も短縮できるので効率もアップします。
6.物流業務のアウトソーシング
自社で商品管理や出荷作業を行っている場合、WMS(倉庫管理システム)の導入や自社での対策が難しいと感じれば、物流業務をプロにアウトソーシングするのもおすすめです。
誤出荷の防止はもちろん、プロに任せることで出荷業務以外の他のEC事業に専念できます。
まとめ
今回は
- 誤出荷が起きる原因
- 誤出荷による影響
- 誤出荷を防ぐための対策
についてご紹介しました。
誤出荷は顧客からの信頼を失い、発送コストや販売機会の損失にも繋がる重要な問題です。
手作業で行う作業はミスが起こりうるものです。大切なのは事前に防ぐことや、誤出荷が起きた原因を追究し対策を立てて改善していくことです。
醍醐倉庫では、「出荷量が増えて自社対応が難しくなってきた」、「受注から出荷までをスムーズにしたい」といった企業のお悩みに寄り添い、倉庫での商品保管や発送業務だけでなく、検品、セット組み、在庫管理、返品対応などのバックヤード業務全般をサポートしています。
それだけでなく、定期的に導入後の問題点等を報告し、分析データの共有と新たな提案を実施しています。
また、ヒューマンエラーが生じない仕組みと独自のノウハウによって、出荷誤差発生率0.0013%以下(2019年度実績)という一般的な目標値である誤出荷率0.01%を大きく下回る誤差を実現しました。
新たに物流業務をアウトソーシングしようと検討されている企業は、ぜひお気軽にご相談ください。