EC事業の運営において物流コストを削減することは、企業の利益に繋がる大切な業務の一つです。
そこで物流コストの種類やコストが増える原因、コスト削減のためのポイントを詳しくご紹介します。
EC事業でさらなる成長を目指したい方はぜひ参考にしてみてください。
- 慢性的な人手不足を解消したい
- 出荷量が増えて自社対応が難しくなってきた
- 付加価値をつけてリピーターを増やしたい
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無料ダウンロードECの物流コストとは
物流コストとは消費者、顧客の手元に届くまでにかかる物流業務の費用をいいます。
商品を配送するトラック代だけでなく、システム利用料や人件費なども含まれます。
物流コストは一般的に自社ではなく社外で業務を行っている場合の支払い物流コストと、社内で行う際に発生する社内物流コストがあります。
ECの物流コストの種類
物流コストにはどのような費用が含まれるのか一つずつ詳しくご紹介します。
システム利用料
物流業務は倉庫管理システム(WMS)という管理システムを導入することで業務をより簡略化できます。
システムの導入には導入費や月額費がかかり、それを使いこなすスタッフの教育にも費用がかかってきます。
デバンニング料
デバンニング料とはフォークリフトを使ってコンテナから商品を運び出す作業費です。
経験や技術が必要な作業なので入庫費用とは別に計上されるのが一般的です。
入庫費用
入庫費用とは商品を倉庫へ入庫する際に発生する費用です。入庫費用にはそれぞれ入庫登録・検品料、管理バーコード貼付料などが含まれます。
入庫登録とは入庫された商品を登録する作業、検品料とは不良品ではないかなど商品の状態を確認する検品作業をいいます。
また、管理バーコード貼付料はピッキングミスを防ぐために商品に管理バーコードを貼る作業です。
在庫保管費
倉庫に商品を保管する費用が在庫保管費です。
外部に委託する場合は賃貸料、保管料がかかります。
自社で倉庫を管理する場合はマテリアルハンドリング機器の維持費、減価償却費などが含まれます。
梱包作業費
梱包に使用する資材、配送するために資材を組み立てる梱包作業も物流コストの一部です。
梱包作業は組み立てるだけでなく、シールの貼り付け、サンプルやチラシなどの販促物の同封、場合によってはギフトラッピングなども行います。
とくにギフトラッピングは通常の梱包資材と異なるケースが一般的なので、その分作業フローが変わり時間や別途費用がかかってきます。
輸送費
輸送費には配送費、生産者から物流センターへ商品を輸送する際のチャーター輸送費、海外や遠い地域へ商品を輸送する際の航空便や船便の配送費が含まれます。
自社で物流業務を行っている場合は、トラックやバイクなどの配送交通手段にかかる燃料費、減価償却費が輸送費に入ります。
人件費
人件費は物流管理にかかる費用です。
システムによる在庫管理や商品の入出庫について指示する伝票の発行、納品書の出力業務を行うのもすべて人件費となります。
キャンセル、返品処理費
商品の注文が完了した後にキャンセルを受け付けることがあります。
この場合、すでに配送が完了した後であれば、商品が再度使えるのかを検品しなければいけません。
それを返品処理費といいます。
ECの物流コストが増える3つの原因
1.ルールが明確ではない
物流業務を効率よく行うためには、一連のマニュアルや作業ルールが明確でなければいけません。
全スタッフが工程を理解し、どのポジションでも作業がスムーズに行えるように、共有と確認作業が必須です。
煩雑な作業ほどしっかり共通した認識をもっていなければ、ミスが増えそのフォローに追われます。
作業工数が増えれば増えるほど人件費がかかり、結果的に物流コストの増加に繋がります。
2.人為的な発送ミス
手作業で梱包や発送を行うのでピッキングのミスや誤配送が生じることもあります。
しかし、このミスが増えるほど物流コストを増大させてしまいます。ミスにより返品作業が増えるとその分人件費や再発送の費用もかかります。
3.無駄なスペースや作業がないか
物流コストを抑えるためには、いかに効率よく作業できるかが重要なポイントとなってきます。
外注する場合、自社で行う場合、どちらも在庫を多く抱えると収納スペースの配分も考えなければいけません。
倉庫にデッドスペースができたり、保管スペースが足りなくなるなど、有効活用できていない分無駄な費用が発生してしまいます。
ECの物流コストを削減する5つのポイント
1.システムを見直す
システムを導入している企業、またはこれから導入しようと検討している企業はどちらも自社の目的に合ったシステムを選ぶのがポイントです。
受注予測を通して仕入れや在庫管理を行えるシステムは、作業の効率化だけでなく人為的なミスや人件費の削減、無駄な在庫を削減できるなどメリットがたくさんあります。
目的別に、在庫が切れないように大量の商品を抱えている場合は在庫管理システムの導入が効果的で、作業工程をより効率化したい場合は物流管理システムの導入がおすすめです。
2.作業フローを見直す
物流作業の業務フロー自体が適切であるかを見直すことも、コスト削減を実現する上で大切です。
在庫の配置や整理、作業動線のスムーズさなど、作業しやすい環境を整えることも重要です。
また、業務フローを見直す際に心がけたいのがチェック体制の正確性です。
ミスを減らすためにダブルチェック、在庫管理での人員配置の見直しなど、一つひとつ最適化していくことで物流コストを削減できる部分が見つかるかもしれません。
3.人件費を見直す
人件費の見直しは大きなコスト削減に繋がります。
商品の梱包・発送、納品書の準備、トラックへの積み下ろし、バーコード管理の手作業入力といったあらゆる作業を機械化することで、スタッフ一人ひとりの労働時間を短縮し人件費削減を実現できます。
4.保管費を見直す
在庫管理において倉庫の広さが在庫数に見合っているのか、無駄な部分や作業効率を妨げる使い方をしていないかを見直すことで保管費を削減しましょう。
倉庫の維持には家賃や光熱費をはじめ、想像以上にコストがかかるケースもあります。
自社のECサイトで販売する量によっては外注委託できる倉庫へ切り替えるのも一つの方法です。
5.アウトソーシングを活用する
物流業務自体をアウトソーシングするのもコスト削減に繋がります。自社でコスト削減のために一つずつ見直しても結果が出ない場合、一度アウトソーシングしてみるのもおすすめです。
物流業務のプロに任せることで、倉庫の確保や作業ミスを減らすことができ、梱包をはじめ顧客満足度アップに繋がる品質向上も期待できます。
年間を通して忙しい時期とそうではない時期によって人員配置を考える必要もなく、返品や注文キャンセルがあった場合もすべて対応してくれます。
結果的にEC事業の企画や他のマーケティングに時間を割くことができ、効果的かつ効率の良い運営を実現できます。
まとめ
今回は
- ECの物流コストとは
- ECの物流コストの種類
- ECの物流コストが増える3つの原因
- ECの物流コストを削減する5つのポイント
についてご紹介しました。
物流コストの削減はEC事業の運営において大切な施策の一つです。ですが、コストを重視するあまり品質が低下し顧客満足度が下がってしまうといけません。
目的に沿って自社に合ったシステムを利用したり、アウトソーシングすることで業務を効率化するなど、方法はたくさんあります。
醍醐倉庫では発送代行だけでなく、検品、セット組み、在庫管理、返品対応などバックヤード業務全般をサポートすることで売上のアップに貢献しております。
新たに物流業務を外注してコストの削減や業務の効率化を図りたいと検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。