ネットショップで化粧品を販売する手順や成功させるためのコツ、注意点を解説

ネットショップでも需要のある化粧品。 最近はコロナ禍という事もあり自宅でエステ気分を味わえる化粧品なども好調のようです この記事ではネットショップで化粧品を販売する為の方法や成功させる為の コツなども紹介します。
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目次

化粧品・美容・コスメ市場の市場規模

引用:経済産業省電子商取引に関する市場調査の結果(2020年)

https://www.meti.go.jp/press/2020/07/20200722003/20200722003.html

B to Cの化粧品、医薬品の市場の規模は約6000億円となっています。

EC化率は6%程なのでまだまだ伸びる業界であるといえます。

コロナ禍で店舗へ行きにくくなった事を考えるとEC化率はさらに伸びる事が予想されます。

化粧品をネットショップで販売する3つのパターン

自社で化粧品を製造販売する

自社で化粧品を製造販売するには様々な許可が必要ですが、市場や既存商品にはない、ニーズを汲み取った商品を製造する事が出来ます。

新規で行う場合、工場や製造ラインの構築など設備投資に莫大な費用がかかる事があります。

既に化粧品の製造販売業を取得している企業にOEM生産を依頼する事でライセンスを取得せずに販売する事も可能です。

他社から仕入れた商品を販売だけする

所謂仕入れ販売です。

この場合難しい許認可も不要なので販売までの難易度は下がりますが、他社と商品がバッティングする場合があります。

価格、販促、訴求などは販売前に調査の上、企画を決めていきましょう。

輸入化粧品を販売する

国外から輸入した商品を販売する場合は、化粧品製造業、化粧品製造販売業の許可が必要です

国内で使用を許可されていない成分が入っていないか調査したり、ラベル表示も国内向けに変更する必要があります。

まだ出回っていない商品を発掘して国内で販売できるメリットがあります。

ネットショップで化粧品を販売する為の流れ

Step1 販売する商品を決める

化粧品といっても複数のジャンルがあります。

洗顔、化粧水、美容液、パックなどたくさんありますので、自社ではどういう商品を販売していくのかは、事前に調査した上で商品企画を行いましょう。

Step2 化粧品の許認可を取得する

化粧品を製造販売する為には許認可が必要です。

大まかに化粧品製造業許可と化粧品製造販売業許可の2種類があります。

許可を取得していないと罰則がありますので必ず取得しましょう。

Step3 商品の製造、仕入れを行う

販売する商品が決まったら、商品の製造依頼や、仕入れの場合は仕入れ契約をすすめておきましょう。

少量なら事務所に保管する事でも問題ありませんが、大量に仕入れる場合は物流倉庫との契約も行っておきましょう。

仕入についてこちらの記事で詳しく解説しています。

Step4 ネットショップを構築する

ネットショップはショッピングモール型とASP型が主流ですが、集客力はショッピングモール型の方があります。

プチプラものや、型番商品、商品力があるものは、ショッピングモール型。

ブランドや独自性を打ち出していきたい場合は、ASP型のサービスがおすすめです。

Step5 商品の梱包方法や発送方法を検討する

梱包にもオリジナリティーを出す事をおすすめします。

そうする事でお客様の記憶にも残りやすくなります。

通常のダンボールより割高になりますがオリジナルの梱包箱も作成する事が出来ますので検討してみてください。

また、実際に出荷する事を想定して梱包や同梱物なども用意しておきましょう。

Step6 物流倉庫への委託を検討する

ネットショップで商品の保管や出荷作業の物流業務は商品が売れてくると時間がかかる作業の一つです。

最初から物流倉庫会社に委託する事で、自社で出荷作業を行う必要がないので、業務を効率化する事が出来ます。

また、企業によっては土日出荷を対応してくれる企業もあります。

出荷のスピードや土日に出荷する事のメリットをサイトに記載する事も出来ます。

Step7 仮注文を行い問題ないか確認する

オープンする前に仮注文を行いましょう。

設定した決済方法が表示されるか、金額は正しいか、配送日の指定は出来るか、送り状は正常に印刷できるかなど、実際の受注を想定したテストを行いましょう。

Step8 ネットショップを受注可能な状態にする

テストを行い問題なければ、受注可能な状態にしましょう。

ネットショップをオープンする事はゴールではなくスタートです。

これから様々な商品の販売や施策を行い売れるネットショップへと進化させていきましょう。

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化粧品販売で許可が必要なケース・不要なケース

許可が必要なケース

自社で製造したもの販売する場合や、国外のものを輸入して販売する場合は化粧品製造業、化粧品製造販売業の許可が必要です。

不要なケース

国内の業者から仕入れた商品をそのまま販売する場合は許可は不要です。

ただし楽天市場のようなショッピングモールで販売する場合、ラベルの写しの提出など求められる場合があります。

化粧品販売に関連する許可や届出一覧

化粧品製造販売業許可・化粧品製造業許可

化粧品を製造する際に必要な化粧品製造販売許可の取得までの流れを説明していきます。

必要書類

化粧品製造販売業許可申請や化粧品製造業許可の申請
FD申請
書面申請
登記事項証明書
薬事に関する業務に責任を有する役員(責任役員)の診断書
当該製造販売業の許可証の写し
組織図
総括製造販売責任者の雇用契約書の写し又は雇用若しくは使用関係を証する書類
総括製造販売責任者の資格を証する書類
品質管理に係る体制に関する書類(GQP体制図)
製造販売後安全管理に係る体制に関する書類(GVP体制図)
配置図
事務所の平面図
保管設備に関する図面
事務所の案内図

引用:https://www.tmiph.metro.tokyo.lg.jp/k_yakuji/i-sinsa/cosmetics/shinsei/

このように非常にたくさんの書類が必要になります。

審査期間

審査期間は約35日となります。

これは窓口で処理するのにかかる時間で、土日祝日休館日などは含まれません。

カレンダーベースなど一か月半ぐらいかかると思います。

費用

都道府県によって異なりますが、おおよそ6万円から8万円程必要になります。

手続き方法

化粧品製造販売業を取得するには
事業者としてもコードを登録する必要があります。

インターネットで行うか厚生労働省にFAXで登録票を提出します。

手続きの大まかな流れです。

  1. 業者コードを取得
  2. FD申請ソフトで申請書を作成
  3. 申請書を管轄に提出する
  4. 立ち入り検査を受ける
  5. 問題なければ許可証が発行される

このような流れになります。

所得後の手続き

取得後は5年に1回更新する必要があります。

また、製造販売責任者や申請者が氏名・住所を変更した場合、役員の変更があった場合は、30日以内に届出事項変更届を提出します。

化粧品製造販売届

化粧品製造販売届は商品を販売する前に管轄の薬務課に提出する必要があります。

  • 販売名
  • 製造方法
  • 成分や効果効能
  • 製造者の情報

料金は無料で、これらの情報をFD申請書を用いて申請します。

化粧品外国製造販売業者届/化粧品外国製造業者届

通称「外国届/外国届出」と言われており化粧品を輸入して販売したい場合に必要となる手続きです。

管轄の都道府県ではなく、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出してください。

FD申請で使用する申請用ソフトで作成できます。

開業届・青色申告

個人事業主の場合、必須ではありませんが、開業届けを提出しておくと、税の控除の面でメリットがあります。

個人事業主の方は、申請する事をおすすめします。

ネットショップで化粧品を販売する際の注意点

薬機法

薬機法上の化粧品とは?

薬機法上、化粧品とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚もしくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされているもので、人体に対する作用が緩和なものをいいます。ただし、医薬品及び医薬部外品に該当するものを除くとされています(薬機法2条3項)。

化粧品と医薬部外品との違い

大まかにいうと、標榜できる効果の範囲が異なります。

化粧品は健やかに保つ、清潔にする、美化するなどが標榜できる範囲です。

医薬部外品の場合は、肌荒れの防止、ニキビを防ぐ、皮膚を殺菌するなど化粧品と比べて効果が強い表現が使われている事がわかります。

景品法

景品法とは誤解を与えるような表示をしている商品やサービスから消費者を守る法律です。

数量限定ではない商品を数量限定と表記したり期間限定でない商品を期間限定と表記する事も違法になりますので
注意しましょう。

優良誤認

実際に案内している情報より商品が著しく有利であるような表現は禁止されています。

例えば国産原料と謳っている商品が、海外原料を使用している場合や50種類の成分と表示しているのに実際は20種類だった。などの場合は抵触する恐れがあります。

有利誤認

実際に案内している情報より商品の価格や期間が有利であるようにみせる表現は禁止されています。

数量限定ではない商品を数量限定と表記したり、期間限定でない商品を期間限定と表記する事も違法になりますので注意しましょう。

優良誤認は商品の内容に対して、有利誤認は価格やサービス、取引条件に対しての法律となります。

誤認されるおそれのある表示

国産なので安心、といった表現は法律に抵触する恐れがあります。

安心とは個人の主観である為です。一方、安全という表現は何かしらの客観的事実を元に表現していると考えられます。

このように類似した言葉でも意味ありが全く変わってくる場合がありますので、LP制作時などは気をつけるようにしましょう。

ネットショップで化粧品の販売を成功させる為のコツ

ペルソナを設定する

ペルソナとは具体的なターゲットの事です。

大切な事はどういう人が商品を購入するのかという点をしっかり把握する事です。

例えば30代女性で仕事が忙しい、ナチュラル系が好き というターゲットの場合

それに沿った企画が必要です。

仕事が忙しい人なら、化粧水、クリーム、美容液などの横使いより、1つで済ませるオールインワン系の商品の方が向いているという仮説を導きだす事が出来ます。

安心感のあるランディングページを作成する

化粧品は実際に肌につけるものなので、既に何らかの悩みを持っていると想像できます。

その悩みを解決するのが商品の役割であり、それを伝えるのがランディングページの役割です。

なので、商品のメリット以外にも、成分の特性、製造の工程、商品の使用前、使用後の比較などの情報も盛り込みましょう。

SNSで認知を広げる

商品を購入する前に、商品のレビューや口コミを気にする方も多いと思います。

SNSなどで商品のアンケートを取ったり、配布して感想を投稿してもらうようにしましょう。

定期販売を行いリピーターを獲得する

化粧品は気に入って頂けるとリピーターになってくれる可能性があります。

複数回購入すると、値引きされる、お得な商品がもらえるなど優遇される企画を考えましょう。

レビュー獲得を積極的に行う

レビューは直接商品を手にとって見る事の出来ないネットショップにとって、信頼感を与えてくれます。

レビューを獲得する為には、いい商品、お客様に喜んでもらえる商品作りを行う事は勿論の事、レビュー施策も併せて行っていきましょう。

多様な決済方法を取り入れる

ネットショップのメインの決済方法はクレジットカードですが、それ以外の決済方法も可能な限り取り扱うようにしましょう。

例えば、商品配送時に代金を支払う、代引き決済やコンビニで支払うコンビニ決済にも一定の需要があります。

この決済を利用したいユーザーがいるという事なので、決済が用意されていないと離脱の原因になってしまいます。

チャットやポップアップなどのWeb接客ツールを活用する

ページ上で気軽に質問が出来るチャットシステムはお客様とのコミュニケーションをスムーズに行う事ができて、購入率が上がるかもしれません。

また、ポップアップの機能はお客様に対して画面上に訴求のある情報を伝える事が出来ます。

例えばクーポンやセール情報です。

うまく活用する事で売り上げ向上に役立ちます。

関連商品を提示してついで買いを促す

ネットショップではお客様の好みにあわせた商品を表示させる事が出来ます。

探している商品の属性と似ている商品を提示する事で商品の購入率が上がったり、一緒に購入するとより便利になる商品の提示を行う事で単価アップも期待できます。

ポイント付与・クーポンを活用する

ポイントの倍率アップやクーポンの発行はセール時などに活用しましょう。

セール時はお客様が商品を購入したいという気持ちが高まっています。

最後の一押しをするという意味でもポイントやクーポンの付与は効果的です。

メルマガ・LINEなどを活用する

メルマガやLINEは登録追加してもらうと、追加してくれたお客様に対して、お得な情報などを発信する事が出来ます。

会員限定のお得な情報以外にも、販売ページでは伝えきれていない商品の魅力や情報などを発信し、コミュニケーションをとる事が出来ます。

お客様とのコミュニケーションを深める事で記憶に残るショップになるかもしれません。

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ネットショップ開業時に活用できる助成金・補助金

ネットショップ開業時に確認して欲しいのが国や自治体の助成金や補助金です。

場合によっては多額の資金を助成されるチャンスがありますので必ず確認しておきましょう。

IT導入補助金制度

https://www.it-hojo.jp/2022/

ホームページやネットショップサービスなどIT事業を支援するITツールの導入の際にかかる費用の一部を国が補助してくれます。

補助額は最大で350万円となります。

また、パソコン、タブレット、プリンターなども最大で10万円補助してくれます。

事業再構築補助金

https://jigyou-saikouchiku.go.jp/

新型コロナの影響をうけて、事業転換、新分野展開などを行う際の補助金になります。

ただし、無料のネットショップ、ショッピングモール型の参入などは対象外となっているようです。

これまでネットショップはやってこなかったが、事業転換を考えている企業には最適な補助金ですね。

従業員規模に応じて補助金額は異なりますが、最大で8,000万円もの補助を受けられる可能性があります。

自治体の補助金

自治体によっては独自の補助金を設けている場合があります。

制度の有無は自治体によって異なるので管轄する役所に問い合わせてみましょう。

まとめ

この記事では化粧品を販売する為の手順や、ネットショップで成功する為のコツを紹介しました。

化粧品は自社で製造して販売する場合は、許認可が必要な事もわかりましたね。

化粧品はネットショップでも人気のあるジャンルですので競合も多いので情報拡散や認知を広げる活動は必須となります。

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売る倉庫編集部
売る倉庫編集部
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