目次
ネットショップの名前を決める前に把握しておくべき事
ネットショップの名前はネットショップを運営する上で売り上げに関係する
重要な役割があります。
サイト名をつける前に、まずは決めておくべきことをご紹介します。
サイトコンセプトを明確にする
ネットショップはイーコマースとして競合が多く運営し続けていくには、他社との差別化が必要です。
他社との差別化のポイントは、ネットショップのサイトのコンセプトを確立すること。
コンセプトが無かったり、曖昧になってしまったりすると、デザインやレイアウト、ワイヤーフレーム、売り方などで統一感が出ずに、チグハグした印象になってしまいます。SNSで、インフルエンサーマーケティングを利用するときも、サイトコンセプトがしっかりあることで訴求方法が明確に。インフルエンサーマーケティングとは、世間に大きな影響力を与える人が商品の購買意欲を高めるために発信するものです。ネットショップのコンセプトを確立することで、より効果的なコンテンツマーケティングが可能となります。
また、ネットショップのコンセプトを決めるということは、サイトデザインをする上でも大切です。たとえば、お客様が購入の際、非常に参考にする商品画像も、ネットショップのコンセプトの雰囲気を表現したものにすることでブランディングができます。キャッチコピーの作り方においても、しっかりしたネットショップのコンセプトがあれば迷うことなく進められます。
サイト名を決める前にECサイトやブランドのコンセプトを確立するとスムーズです。
自店の特徴を把握する
ECサイトのサイト名を決める前に自店の特徴を片っ端から書き出してチェックしてみましょう。サイト名を決める材料になるのはもちろんネットショップ構築の基礎となるはずです。
- 高価格帯または低価格帯か
- 社歴は最近のスタートアップ企業なのか、長くやっているのか
- 配送サービスは即日配送か。発送方法はについても
- クオリティは大量生産なのか。こだわりのハンドメイドなのか
- ブランド自体の世界観や雰囲気について
- 商品画像はどんなイメージにするか
- ロゴのイメージはどのようにするか
- サイト全体に使う基本的なカラーはどのようにするか
- 問合せ対応やカスタマーはどのようにするのか
- 楽天市場やAmazonなどのモールを利用するのか
自店の特徴を書き出す事でサイト名をつける上で、必要なキーワードが見つかるかもしれません。
自店の特徴は、ネットショップのサイト名に活かすだけではなく、インスタグラムなどのSNSでも積極的に発信しましょう。かわいいイラスト入りのネットショップのコンセプトカードを同梱物に入れたり、購入者にメールで知らせるなどさまざまま場所で活用できます。
ネットショップを開設しようと考えている方も、既にネットショップを運営されている方も「自社の特徴はなにか」「どのようなサービスで差別化を図れるのか」などをあらためて洗い出ししてみましょう。よりよいECサイト名をつけるためにも重要な作業です。
ネットショップの名前の重要性
記憶に残りやすくなりリピーターになる可能性がある
世の中にはたくさんのネットショップがあります。商品を一度購入したお客様には、リピーターになってもらうことがとても重要です。再度訪問時、購入の手掛かりにするのは、ECサイト名となります。
そのため、リピーターの記憶に残りやすいネットショップのサイト名をつける必要があります。商品をイメージしてもらいやすいECサイト名やインパクトに残るECサイト名がよいでしょう。
お客様はショップ名でサイトの取り扱い商品などを連想する
お客様はECサイトの名前で「どのような商品を扱っているのか?」をイメージしやすくなります。
つまり自店で取り扱っている商品を連想させるサイト名でないと、お店を見つけてもらえてもクリックされずに訪問の機会を逃してしまうことになります。
ターゲットとしているお客様にネットショップに、興味を持ってもらえるようなECサイト名をつける事が望ましいです。その際に、複数の読み方ができるECサイト名にしてしまうとお客様が混乱するので気をつけるようにしましょう。自社だけで判断するのではなく、関係者にもネットショップのサイト名を呼んでもらうなど、念入りにチェックするとよいですよ。
ネットショップの名前を決める際のポイント
実際にネットショップの名前を決める際のポイントはいくつかあります。
主に、SEOの効果、ユーザーの親しみやすさや、覚えやすさなどです。
SEOを意識する
ネットショップはECサイトなので、サイト名もGoogleなどの検索エンジンの検索対象となります。
たとえば「ワインギフト○○」というネットショップのサイト名だと、ギフトでワインを送りたいユーザーが検索し、見つけてもらえる可能性が高くなるはず。
ECサイト名に検索キーワードを入れておくと、検索をしてもらえるチャンスにもなります。ネットショップ検索を意識したネーミングもポイントのひとつです。
短い、シンプルな名前にする
お客様は、普段から知っていて見慣れた単語には安心感を覚える傾向にあります。短い、シンプルなECサイト名は覚えてもらいやすいです。
できるだけ聞きなれていて、簡単で、シンプルな表現のネットショップのネーミングを目指しましょう。SNSでも覚えてもらいやすく、インスタのフォロワーを増やすことにもつながるはずです。
例 無印良品、北の国からの贈り物
何を扱うお店なのかわかるように商材名を入れる
ECサイトで取扱う商材名をサイト名に入れるのもおすすめ。検索を意識するという点でも大切です。たとえば、「無農薬野菜」などの商材のジャンルをECサイト名に使用するのもよいですよ。
初めてネットショップに訪問されたお客様には、ECサイト名だけではなく商材までイメージしやすいことで好感度が上がります。お客様が、サイトの中を回遊してくれる確率も上がるかもしれません。
例 インドスパイス屋
地名を入れる
事業者のある地域名をECサイト名に入れるのもおすすめです。地方には特産品があります。有名な特産品のある地名自体が商品をイメージできる可能性もあるからです。
地名をECサイトに入れることで「ここでしか購入できない商品」という特別感を表すこともできます。ネットショップのサービスによりオリジナリティーを出せる可能性もあります。
例 豊洲市場ドットコム
単語を組み合わせたサイト名にする
一つの単語ではありふれたECサイト名でも、2つ以上の単語を合わせる事で新しい響きが生まれることもあります。
サイト名を組み合わせる際には系統の違うキーワードを組み合わせると、意外としっくりはまることも。
「地名+地名」などではなく、「商材+地名」、「創業者の名前を略語化したもの+商材、コンセプト+商材」などの組み合わせで、サイト名やブランド名を考えていくのもおすすめ。ネットショップの思い入れや、商品、ジャンルをイメージできるECサイト名になります。
例 商材+地名 キッチン沖縄
覚えやすい
覚えやすいサイト名にすることも大切な要素。ネットショップの名前が、記憶に残ると商品も印象に残ります。
SNSやネット検索で「よいネットショップだな」と印象に残ったユーザーが、フォローを忘れてしまったとき、次に訪れようとする際に、サイト名を覚えていれば検索しやすくなります。ECサイト名やブランド名が覚えやすいと、ネットショップの認知度も上がりアクセス数も増えるはず。認知度が上がれば、売り上げUPにつながります。
読みやすい、呼びやすい
実際にECサイト名を声に出してみましょう。呼びやすいものがおすすめです。読みやすいサイト名は、検索エンジンで入力がしやすく認知もされやすくなります。ユーザーが友達にサイト名を言葉で伝えることで、認知度が上がることもあるでしょう。読みやすいサイト名は、覚えてもらいやすいのです。
ECサイト名を、呼んでいる際に嚙みやすい場合も注意。念入りにサイト名の読みやすさを確認していきましょう。
電話対応で聞きやすい
お客様が電話で問い合わせしたときに、ECサイト名や会社名が聞き取りづらいとストレスを感じる場合があります。お客様から、もう一度聞き返されるような名前は避けるのがベスト。
電話やどんな状況でも聞き取りやすいネットショップ名がベストです。しっかり確認してください。
読みを略してキャッチーにする
ECサイト名のネーミングをした際に、略したらどうなるか?というのも一歩踏み込んで考えてみるのもよいですよ。シンプルでわかりやすいサイト名でも、略して読んでみると新鮮で響きがよくなる場合があります。SNSでは、ネットショップの略称が受け入れられやすい傾向に。
サイト名を略してみて、キャッチ―であることや商品ジャンルやキーワードを連想できるとなおよいです。
頭文字をつなぎあわせる
文字数の長いサイト名が候補に上がった時は、文字の頭と文節の頭の文字をつなぎ合わせた造語もおすすめです。
それだけで意味が良くわからない場合は、サブタイトルとしてネットショップ名の全文を記載するのもアリ。お客様にECサイト名を覚えてもらいやすくなるはずです。
世の中には、ECサイト名や実店舗のネットショップ名が非常に多くあるので、他社とかぶりたくない独自性のあるものを考えたい人にもおすすめです。
語呂合わせ
語呂合わせをしてECサイト名を考えるのもアリです。社歴、経営者の名前、誕生日、商材などいろいろな材料があります。うまく組み合わせて、語呂合わせで作成してみるのもよいでしょう。
語呂合わせでサイト名をつけると、お客様に説明する際やホームページでストーリーとして紹介ができます。ユーザがネットショップに親近感を持ってくれるかもしれません。
オリジナリティーがある
オリジナリティーがあるというのは、今後ネットショップを開業する上でも、運営する上でも重要。ショップや商品自体のこだわりを感じさせることができるからです。ジャンルによっては、ユーザーが「どこかで聞いた事のある名前だな」と感じるようなサイト名は覚えてもらいにくい上、競合と間違われてしまう可能性もあります。オリジナリティあふれるECサイト名の方がよい場合があります。
競合他社が、英語やカタカナを使った名前であれば、自社のECサイト名はあえて日本語にしてみるのもよいですよ。スペル、響き、読み方だけではなく意味についても深堀りしたサイト名にするのもおすすめ。独自性があるのでお客様に覚えてもらいやすくなります。
インパクトを重視した名前にする
インパクトのあるECサイト名は、パッと見て記憶に残りやすくなります。一度聞いたら耳から離れない、驚きやユーモアを感じられるネットショップの名前もおすすめです。
インパクトのあるECサイト名は、ターゲット向けに投稿したSNSでも話題にもなりやすく、集客しやすい場合もあります。インフルエンサーマーケティングを依頼する際も、ネットショップを訴求してもらいやすくなりますよ。
ショップ名とドメインは原則同じにする
ドメインとはネット上の住所のようなものです。
URLがhttps://daigo-wh.co.jp/ec/top/ とすると
daigo-wh.co.jp がドメインになります。
ドメインは、実際に検索エンジンの対象になるので、SEO対策やネットショップのブランディングにも有効です。
楽天やAmazonなどのショッピングモール型のネットショップで、は独自ドメインは使用出来ませんが、BASEやSTORESなどのASP型のショッピングカートを導入すれば、ネットショップで独自ドメインを使用できるものが多いです。独自ドメインを取得しておけば、使用しているショッピングカートやシステムのサービスが終了したとしても、ネットショップは影響を受けずに運営することができます。
ドメインは、他のネットショップに使用されているものは設定できないことが注意点です。ドメインはできるだけ早めに取り、他の会社に使用されている場合は、数字を組み合わせるなど工夫が必要です。
参考になるネットショップの名前事例
ここからは、参考になるネットショップの名前の事例を紹介します。覚えやすくて、商品名やジャンルにつながるサイト名やインパクトがあり親しまれているネットショップをご紹介します。
食べるスープ専門店 SoupStockTokyo(スープストックトーキョー)
Soup Stock Tokyo オンラインショップ | Soup Stock Tokyo オンラインショップ (soup-stock-tokyo.com)
スープストックとは、牛や鶏、野菜などから取った西洋のだし汁のことです。スープということばそのものが商品を表す言葉であり覚えやすいショップ名です。東京を中心とした店舗展開をしているので「TOKYO」という言葉も入っているネーミング。「食べるスープの専門店」というコンセプトのもと、時間をかけて丁寧に取られただしに、旬の野菜や新鮮な素材にもこだわったスープが提供されています。素材のおいしさを重視したおいしいスープは、大人にも子供にも人気。実店舗のみならずオンラインショップも注目されています。商品ジャンルのみならず、コンセプトも明確となった覚えやすいショップ名です。
犬グッズ通販 sumainu(スマイヌ)
ペット用品・犬専門通販スマイヌ / TOPページ (sumainu.jp)
犬グッズ通販sumainu(スマイヌ)は、『住まい』+『犬』+『スマイル』を掛け合わせた造語のサイト名。「愛犬との上質で快適な暮らしのお手伝い」をコンセプトにしています。ライフスタイルにこだわりを持つ愛犬家の方に心から満足したもらえる商品を取り扱っているネットショップ。短く、覚えやすく、取り扱い商品がイメージできるインパクトのあるECサイト名です。
雑貨ショップ&メディア 北欧、暮らしの道具店
北欧、暮らしの道具店 (hokuohkurashi.com)
一目で、ネットショップのセンスの良さが伝わるサイト名です。こちらのECサイトは、北欧のライフスタイルに魅かれ、そのスタイルの本質を取り入れて「自分たちらしく表現すること」をコンセプトとしています。北欧で作られたインテリア雑貨や丁寧な手しごとによる日本製の雑貨、オリジナル商品などを販売。サイト名から、商品を使ったあとの生活をイメージできます。
ネットショップで名前を決める際の注意点や確認点
ネットショップの名前を決める場合、いくつか注意点があります。
他店で使用されていないか、著作権の問題、読みにくい名前は避けるなどです。
ショップ名は一度決めた名前から、変更しない方が好ましいので、関係者全員で問題ないか確認してみましょう。
他のショップで使用されていないか
ECサイト名の候補が決まったら、実際にネット検索で他のショップが存在していないかを必ず確認してください。
同じECサイト名を使用すると、検索エンジンで自社のネットショップがヒットしづらくなります。あえて人気ショップと近しい名前をつけるのは、モラルに反するため印象を悪くする場合も。
検索エンジンだけではなく、InstagramなどのSNSでもネットショップの名前がハッシュタグに存在していないかもチェックしましょう。
ショップ名で検索したときに上位表示を狙えるか
ECサイト名が決まったら、じっさいにGoogleなどの検索エンジンで上位表示されるかを確認してください。
類似したサイト名が多数ある場合は、自社のものは、上位ヒットが難しくなる確率が高くなります。
自社のECサイトの店名が、他のショップに埋もれないように対策が必要です。
他社の商標を侵害していないか
自社のオリジナルのネットショップ名だと思っても他社が商標登録している場合もあります。
同じ商標を使用してしまうと商標権の侵害になる可能性があります。ECサイト名が商標権の侵害をしてしまうと、商標使用の差し止めや損害賠償を請求されることも。
商標登録がされているかを調べるには、特許情報のシステムを使い無料で検索できます。念入りにチェックしてください。
特許情報プラットフォーム
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/
記号やマークを使用していないかチェック
ECサイト名に/や♯などの記号やマークを入れると、SEO対策で不利になる可能性があります。
また、ネットショップのドメインを取得する際に記号は使用できないので、ドメイン名とECサイト名が違うことで違和感が生じてしまいます。ユーザーの立場に立って、わかりやすいECサイト名をつけるようにしましょう。
読みにくい名前は避ける
難しい英語やその他の言語、複雑なECサイト名はユーザーが読み方をわからずストレスを感じたり、そもそもWeb検索しづらいので避けた方が無難です。
どうしてもブランドイメージや世界観の問題で入れたい場合は、直接サイト名にするのではなく、サブタイトルやコンセプトに入れるようにしましょう。ただし、響きが美しかったり、読みやすい言語もありますので、自社だけではなく関係者にもECサイト名が読みやすいかどうか確認してみるとよいですよ。
後で名前を変えるのは望ましくない
一度決定したECサイト名は基本的に後から変更するということはしません。
事業者側で変更自体はできますが、顧客が混乱します。ECサイト名を変えたとしても、ドメインはSEO対策の観点からも変えるのは避けるべきです。となると、ドメインとECサイト名が異なることになり、ユーザーから不信感を抱かれる場合も。
一度決めたECサイト名は長く使用することを見越して、つける必要があります。そのため、ご紹介したようにさまざまな角度からネットショップのネーミングを検討するのが大切です。
ネットショップの名前を決めるのに役立つツール
ネットショップ構築の際にECサイトの名付けに迷ったら使えるお役立ちツールを紹介します。自社では思いつかないアイデアが生成されるかもしれません。使い方は簡単なので、積極的に活用しましょう。
アナグラム自動生成ツール厳選3選
アナグラム自動生成ツールは入力した文字の順番を並び替えるシステム。言葉遊びの感覚でECサイト名を考えることができます。
こちらのサイトで並びかえた文字をそのまま使用するのは、少し違和感がある場合も。わかりやすいキーワードと並び替えたり、文字をつなぎ合わせたりしてサイト名のアイデアとして使用するのがおすすめです。
会社名ネーミングジェネレーター
https://www.shopify.com/jp/tools/business-name-generator
入力した文字にキーワードを自動で追加してECサイト名が提案されます。
追加されるキーワードが業界によってわかりやすいものが多く、すんなり受け入れられそうなものもあります。
考案したECサイト名がシンプルすぎて物足りないという場合の利用がおすすめ。ECサイト名が決まったら、そのままドメイン申請も簡単にできるという点もうれしいです。
ネーミング辞典
ネーミング辞典は調べたいキーワードを他の国の言葉に変換してくれる便利なツールです。
英語だけでなく、フランス語、イタリア語、スペイン語などバリエーションも豊富。ECサイト名の言葉が、他の国ではどのような響きやスペル、読み方で使われているのかを調べられるサービスです。
英語で言い換えると他社に使われているECサイト名でも、フランス語に言い換えると使われていない場合があります。ECサイト名の考案の幅が拡がりますよ。
Chat GPTなどの生成AI
生成AIもショップ名を決める場合は、非常に役に立ちます。
試しに海産物のショップを開く事を想定して生成してみました。
良さそうな名前を生成AIが考えてくれました。
迷った場合も生成AIに決めてもらうのもおすすめです。
まとめ
この記事ではネットショップのサイト名の付け方を紹介しました。
普段使用しているECサイト名には、じつは驚きの由来があるかもしれません。
オリジナリティがあり覚えやすい名前は、自社の強みになります。出店の売り上げ実績を作る上でも重要。SEO対策にもなります。ショップ名に検索キーワードを入れるには、SEO知識も必要ということになります。
ECサイトのネーミングは、大切な集客施策のひとつです。ネットショップ開業に向けて、注意点を守りながらもお客様にアクセスしてもらえるようなECサイト名を考えてください。ホームページの作成は、業者へ頼むのも手ですが、ホームページ作成アプリを使うのも便利で簡単なのでおすすめです。
この記事を参考にネットショップ構築をしていただければうれしいです。