ネットショップでおもちゃを販売する為の開業手順や成功させるためのコツ、注意点を解説

おもちゃは子どもから大人まで楽しめ、多種多様な種類があります。豊富なおもちゃには、専門性の高いショップがたくさん。ネット販売とも相性がよく、個性を活かしたショップは特定のファンがつきやすいです。 得意分野のネットショップ販売をしたいけれど「どのようにはじめてよいかわからない」という人も多いのではないでしょうか。ネット販売のメリットを知り、サイト構築のコツを知ることで、スムーズにショップを開業できます。 ぜひ参考にしてみてください。
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おもちゃの市場規模について

引用:株式会社矢野経済研究所「国内の玩具市場の調査」によると、2021年度の国内玩具市場規模(メーカー国内出荷金額ベース)は、主要9品目(電子玩具、模型・ホビー、男児キャラクター・男児玩具、女児キャラクター・女児玩具、アナログゲーム類、季節物・雑玩具、基礎玩具、ぬいぐるみ、テレビゲーム)で、前年度比1.5%減の7,153億、テレビゲームを除く主要8品目では、前年より12.0%増の3,823億となりました。

コロナ禍の自粛ムードが薄れたことにより出荷金額に落ち着きが見られましたが、トレーディングカードや男児キャラクター・男児玩具の市場規模が拡大していることからも今後も拡大傾向にあるといえます。玩具市場は非常に大きなマーケットといえます。

おもちゃをネット販売するメリット

商品のコレクターがいる

おもちゃをネット販売するメリットとして、商品のコレクターがいることがあげられます。おもちゃコレクターとは、特定のジャンルや種類のおもちゃを自分の流儀で集め、鑑賞し楽しむ個人収集家のことを指します。

キャラクターやジャンルなど豊富な種類があるおもちゃには、たくさんのコレクターがいます。専門性の高い店には、お客様が常連になってくれる可能性が高いです。

特定の商品に特化した品ぞろえはもちろんのこと、商品に関する知識や情報を発信する場になれば、さらにユーザーが集まるはず。

おもちゃのネット販売はコレクターがいることで、新規のみならずリピート率も高いショップを目指せます。

販売に関して資格などが不要

おもちゃの販売に関しては、規制されている法律はなく、販売許可や資格は不要のため開業しやすいことがメリットです。

しかし、子どもから大人までターゲットとなるおもちゃは、安全性に関する基本的知識や専門性のある商品について熟知しておく必要があります。

全国の人にリーチできる

ネットショップは、全国にいるユーザーがターゲットとなります。欲しいおもちゃがどこにいても手に入るので、ユーザーにとっても便利です。

ネットショップは、ネット広告やSNSなどあらゆる手段でPRが可能です。全国の人にお店や商品のことを知ってもらえれば、売り上げにもつながります。

ネットショップでおもちゃを販売する為の流れ

ショップ名コンセプトを決める 

おもちゃは、多種多様、多くのジャンルやキャラクターが存在する商材です。多くの取り扱い店舗があり、自社が「どう差別化をするのか」が売り上げに関係します。

おもちゃのネット販売は「他社とはここがちがう!」という明確なコンセプトが重要なポイント。

コンセプトをしっかりと決めた上で、ショップ名や商品構成、ネットショップの構築を計画します。

コンセプトを決めるためには、市場調査と自分自身が販売したい商材を照らし合わせましょう。その後、ターゲットユーザーを細かく設定していきます。

どんな人のために、どのようなことが出来て、どのようによろこんでもらえるのか?をしっかり決めて、ターゲットを深堀しペルソナ設定まで行います。

ペルソナ設定の例

  • 年齢
  • 性別
  • 未婚か既婚か
  • 家族構成
  • 居住地
  • 職業
  • 学歴
  • 趣味
  • 性格
  • 悩み
  • 休日の過ごし方
  • 特技
  • 将来どんなことをしたいか

お子様をターゲットにする場合は、項目が異なりますので年齢によって使い分けましょう。

ペルソナを決めることで、コンセプトを決める際や、業務を進めていく中で考え方が統一されます。ショップの企画に携わる人全員が共有できるようにしましょう。

ペルソナが決定したら、コンセプトの方向性が固まります。ブランドの世界観や雰囲気に合わせたショップ名、サイトデザイン、商品構成が決まります。

ショップ名は、コンセプトに合わせるのはもちろん、自社の思い入れをいれるとよいでしょう。他社との差別化につながるからです。他社のショップ名のリサーチも必要となってきます。自社のショップ名の意味については、日本語のみならず外国語も含め調べるとよいですよ。

オリジナリティあふれたショップ名を考えましょう。

商品の製造、仕入れを行う

ショップ名、コンセプトが決まれば商品の製造や仕入れを行います。赤ちゃんのおもちゃ、幼児のおもちゃ、フィギュア、テレビゲーム、カードゲームなどどの分野でも専門性が必要になるのがおもちゃです。

商品の製造または仕入をするためには、自分の販売するジャンルにおいて豊富な知識が必要。その上で独自の製造や仕入れルートを見つけ出せるのです。オリジナリティあふれる商品構成は、ショップ自体の特色にもなります。しっかりと計画して行いましょう。

おもちゃを、製造する際はコンセプトを大前提に、材料、資材、製造コストを考えます。どんなによい商品でも利益を生み出さなければ意味がありません。原価計算は慎重に行いましょう。

おもちゃを仕入れる際は、ネットショップの規模に合わせて発注条件、単位、入数をよく確認する必要があります。仕入先からの送料も含め、トラブルにならないよう進めていきましょう。

ネットショップの構築を行う

まずはどのようなネット販売方法でおもちゃを売るのかを決めましょう。

下記の販売方法が考えられます。

  • 自社のネットショップ
  • ECモール
  • ハンドメイドマーケット

自社のネットショップ

個性あふれるショップをつくりたいときは、自社のネットショップがおすすめ。自社でサーバーを借りて、デザインレイアウトを一からつくる方法です。

初心者の人は、ASP型の自作ショップがおすすめ。ネットショップ作成や運営の難易度が低いうえ、自由度の高いデザインテンプレートを選べます。

月額利用料無料で販売手数料のみかかるものなど、幅広いプランがあります。プランによって販売手数料や決済手数料がちがいますので、自社の規模や方向性に合わせて選ぶとよいでしょう。

ASPサービスによって、カード、電子マネー、コンビニなど決済方法に違いがあります。使い勝手を考えながら、ネットショップをつくることができます。

ECモール

Amazonや楽天などのモールにショップをオープンし、ECモールの店舗としておもちゃを販売する方法です。

大手モールは集客力があるので、工夫次第でたくさんのお客様にアクセスしてもらえます。キャンペーンやイベントもあり、ユーザーにとってもメリットがあり、安心感もあります。

ただし、出店料や固定費などの費用がかかるのに注意すべきです。

多くの出店者がある分、価格競争なども厳しい部分が。

自社の規模や商品構成によって十分に検討してから出店する必要があります。

ショップデザインの自由度も少ないので、ネット構築は工夫しましょう。

ハンドメイドマーケット

ハンドメイドのおもちゃを販売する際は、ハンドメイドマーケットもおすすめです。ハンドメイドマーケットは、市場にはあまりない個性的なデザインや一点ものを探すユーザーが多いです。

そのため、知名度よりも特別感や個性を評価される場合も多く、初心者でもお客様の目に留まりやすいメリットがあります。

おもちゃを販売する場所が決まったら、サイト構築をします。

商品撮影、商品掲載、決済方法、配送方法まで細かく決めてから、ショップページをつくりましょう。

おもちゃは、遊んで楽しむものなので、詳細なスペック記載がポイントです。

サイズ、対象年齢、メンテナンス、保証などできるかぎり丁寧に掲載することでお客様は安心します。写真や動画を使って、使用方法や遊び方を掲載するとわかりやすいですよ。

サイトは、ユーザーの立場に立ったスムーズな使い勝手も重要

。購入までお客様が迷わないレイアウトづくりを心掛けましょう。

会員登録制度の構築もおすすめです。お店のコンセプトによっては、コアなファンがつきやすいおもちゃショップです。

お得な会員ポイント付与や定期的にお客様にメルマガを送りましょう。

ファン獲得の仕組みづくりを積極的に行ってくださいね。

発送時の資材、同梱物を決める

おもちゃに限らず、丁寧な梱包をすることはお客様によい印象をもってもらえます。

梱包資材には次のようなものがあげられます。

  • 外装のダンボール
  • 宅配袋
  • クッション封筒
  • 名入れ封筒
  • 緩衝材(エアクッション、発泡スチロール、紙など)
  • テープ(OPPテープ、クラフトテープ、布テープなど)

おもちゃは壊れやすいものもあるので、梱包は注意が必要。余分なコストがかからないようサイズや内容に合わせた適切な資材を選びましょう。

ギフト用のラッピングをする場合には、資材以外に、リボン、包装紙、シール、テープも用意します。

お礼状やサンクスカード、商品パンフレットを同梱するのもおすすめ。

同梱物は、お客様へのコミュニケーションツールであり、お店の印象を決める大切な要素です。

お客様が梱包を開けたときの、わくわくする気持ちを考えた梱包づくりがブランディングにつながるはずですよ。

物流倉庫への委託を検討する

おもちゃ販売の事業が拡大することを視野に入れて、物流倉庫への委託も検討しましょう。

物流倉庫とは、商品を保管するだけではなく、注文が入って連絡をすれば、梱包発送業務をしてくれます。在庫管理もおまかせできるので非常に便利なサービスです。

出荷業務は、すべて自社で行うと労力や時間がかかります。

物流倉庫へ委託をすれば、配送ミスなどの人為的ミスを防ぎ、安定した梱包や発送できますよ。物流品質を向上できるので、ショップにとってもお客様にとっても安心です。

また、商品を預けた後、大手モールに出品し、売上金から手数料を差し引いて精算できる倉庫もあります。出荷処理の手間が劇的に改善できるので積極的に検討しましょう。

仮注文を行い問題ないか確認する

ネットショップが構築出来たら、仮注文を行い注文から発送までの流れに問題がないか確認をします。

「商品の掲載に問題はないか」「カートに商品が入るか」「すべての決済を選択できるか」「注文確認メールは届くか」「会員登録はしっかりできるか」「クーポンや割引が機能しているか」など、お客様が迷うことなく注文完了できるかを確認してください。

購入完了まで、スムーズな動線があるサイトは、ユーザーにとって好印象です。専門性の高いおもちゃショップは、リピーターもつきやすいはず。「もう一度この店で買いたい」とお客様に思ってもらえるように工夫が大切。

販売後の発送通知メールや、フォロー用のメルマガなども確実に届くようになっているか確認しましょう。

ネットショップを受注可能な状態にする

仮注文に問題がなければ、ネットショップを公開し、受注可能な状態にしましょう。

在庫数も入念に管理する必要があります。

レイアウトが崩れて見にくかったり、情報がしっかり反映されていなかったり、在庫がなかったりすればお客様は離脱してしまいます。とくに、トラブルを回避するためにも在庫管理は確実にしてください。

ショップをオープンすれば、問合せ対応やカスタマーの対応がはじまります。

カスタマーは、企業の信頼に関わること。

人員的な問題でカスタマー対応が不安な人もいるのではないでしょうか。

スムーズにユーザーの疑問を解決できるチャットボットサービスを検討するのもおすすめです。

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ネットショップでおもちゃを販売する際の注意点

著作権の確認

おもちゃを取り扱う前に、著作権の確認をしましょう。たとえば、世の中に出回っているキャラクターを使う、模倣するなどの行為は著作権違法となります。

おもちゃをつくる素材にも注意してください。

ぬいぐるみやケースなどの生地にキャラクターなどの柄がプリントされている場合、著作権にふれるかもしれません。

製造するのには、どのような素材を使用するのか?仕入れるおもちゃは著作権にふれていないか?などよく確認しましょう。

ブランドのロゴの無断使用

ブランドなどのロゴを勝手に使用することは違反です。また、ブランドロゴに類似したものの作成や販売はできません。

人気アニメのロゴをおもちゃにプリントすることや、ロゴを使用したおもちゃを制作することは商標法違反となります。商標権を侵害してしまうと、商品の使用禁止のみならず損害賠償を請求される可能性も。

他人を傷つけないのはもちろん自社を守るためにも、ショップや商品のロゴは商標権を侵害していないか入念な調査が必要です。

使用にあたっての注意事項の記載

おもちゃは、子どもから大人まで幅広い年齢層が楽しめる商品です。おもちゃを誤って使用することは、重大事故につながる可能性があります。

消費者庁ホームページには、玩具使用に関する重大事故や注意喚起が掲載されています。

経済産業省 では、子供の安全のため玩具への新たな規制導入の発表がされました。

おもちゃを製造、仕入れるショップ側も、使用にあたっての注意事項の記載をする必要があります。事故が想定される玩具は、誤飲の危険がある乳幼児への注意喚起を注意深く行いましょう。

玩具安全基準(ST基準) についての、玩具安全マーク(STマーク)制度の知識を持っておく必要があります。(一般社団法人 日本玩具協会ホームページより)STマークは安全面について注意深く作られているおもちゃとして業界が推進しています。

また、事故を起こしやすい発火性の高いスプレーや模型の接着剤、火薬をつかっている花火は、販売取扱量などによって所轄の消防署に届出が必要となる場合もあります。

おもちゃは徹底した管理を行うと同時に注意事項の記載は、商品パッケージはもちろん、ネットショップの商品ページにもわかりやすく掲載してください。

中古販売は古物免許が必要

アンティークやリサイクルのおもちゃを取り扱う際には、古物商許可が必要です。

古物商許可とは、古物商業法で決められたものを売買や交換する際に必要なものです。

取得していないと、「3年以下の懲役または100万円以下の罰金」が科せられる可能性も。違反行為は、営業停止や古物商の資格を5年間取れません。

中古のおもちゃを仕入れて販売する場合には、古物商許可が必要です。

ただし、自分の使わなくなったおもちゃや無料でもらったおもちゃを販売するのには、仕入が発生していないので、古物商許可が必要とは限りません。

古物商許可は、店舗の管轄する都道府県公安委員会(窓口は警察)に申請を行います。

自社のショップは古物免許が必要なのかをよく確認しましょう。

まとめ

おもちゃは、生活を豊かに楽しむ商材です。子どもから大人まで幅広い年齢層に受け入れられ、多種多様な商品があるからこそ店独自の個性を出せます。

売上アップのためには、自社のショップのよさをPRしていくことが重要。

ショップページ、SNSやブログなどで、積極的に自社のコンセプトや思いを発信しましょう。いかにお客様の心を動かせるかがカギとなります。

ぜひ参考におもちゃショップの施策をしていただけるとうれしいです。

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売る倉庫編集部
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