目次
ネットショップの購入率とは
たくさんの人にネットショップを訪問してもらうことは、商品を知ってもらったり、ブランディングやPRをするには必要なことです。
でも、お客様が訪問してくれたのに、購入せずに離脱してしまったら売上にはつながりません。
売上UPを目指すなら、ネットショップの訪問者が商品を購入した割合=購入率を上げることが非常に重要です。
サイトの最終的な目標=コンバージョン率(CVR)が購入率であると考えてよさそうです。
購入率(CVR)の計算方法
購入率の計算方法は、図の通りです。
商品購入率(%)=商品購入者数÷来店者数×100
来店者数1000人、商品購入者数30人の場合は、
商品購入者数30人÷来店者数1000人×100=商品購入率3%
となります。
自社のショップの購入率を分析した上で、どのようにサイトを改善していくべきかを考えてみましょう。
ネットショップの購入率の重要性
ネットショップにとって購入率は売上UPにつながる重要な数値です。
購入率が上がれば、売上が最大化し、広告コストは下がります。
また、購入率の改善を図ることは、比較的低予算でできるのもポイント。
ここからは、購入率を上げることの重要性について深堀していきます。
売り上げを最大化できる
購入率が上がれば、ネットショップの売上も上がります。
サイトの訪問者に商品ページを見てもらい「購入したい」と思ってもらえることが大切。
せっかくPRや広告にお金をかけてサイトに来てもらっても、購入してもらえなければ売上にはつながらないからです。
購入率を上げることは効率よく売上を最大化できます。
広告コストが下がる
購入率が上がれば広告コストは下がります。
たとえば、
(A)訪問者数1,000人で商品購入者数50人の場合、購入率は5%
(B)訪問者数500人で商品購入者数が50人の場合、購入率は10%
どちらも商品購入者が同じで売上結果は同じです。
Aはサイトに人が訪問しているのにもかかわらず、Bと同じ売上なので、購買機会を損失してしまっている可能性が高いです。
購入したいと思ってもらえるサイト作りをすれば、購入率も売上もUPします。
サイトへの訪問者を増やすために広告費をかけるよりも、購入率を上げる方が効率的です。
購入率を改善する対策により、広告コストは下がるのです。
改善が比較的低予算でできる場合がある
購入率改善のための施策は、サイト内の改善が主流です。
そのため、広告費用をかけることや、改めてサイトを作るなどをする必要はないため低予算で改善できます。
購入率を上げることは、低予算で売上アップにつながります。
お客様の購入の機会を逃さないよう、できるだけ早めに取り組みましょう。
ネットショップの平均購入率
ネットショップの購入率はどのくらいなのでしょうか?
ブランドや取り扱う商品、カテゴリによっても違いがあります。
アメリカのAdobe社のマーケティングデータ「ADI Consumer Electronics Report 2020」[U1] によると、
一般的にECサイト全体の購入率は、3%になっています。
ネットショップの目標として、まずは購入率3%をひとつの目安としてもよいかもしれません。
ここからは、業界によって違う購入率をご紹介します。ネットの平均購入率を参考に自社のサイトの分析をしてみてください。
一般的にECサイト全体の購入率は、3%になっています。
ネットショップの目標として、まずは購入率3%をひとつの目安としてもよいかもしれません。
https://www.slideshare.net/adobe/adi-consumer-electronics-report-2020
ここからは、業界によって違う購入率をご紹介します。ネットの平均購入率を参考に自社のサイトの分析をしてみてください。
アパレルの場合
アパレルの商品購入率は平均値より高めの4.6%となっています。
ブランド力や、商品の価格帯が購入しやすいなどの理由が上げられます。
また衣類は生活必需品でもあるので、サイトの訪問客が購入目的でサイトを訪れる場合も多い可能性も。
商品写真や着用シーンがイメージできる利用写真を充実させたり、サイズ展開も丁寧に掲載することで、お客様の不安を解消します。
アパレルは、効果的なブランディングと安心感が購入につながる商材です。
美容の場合
コスメなどの美容商品の商品購入率は、2.9%ほど。
アパレルよりは下がるものの、消耗品であったり、ブランド力による影響で購入率は上がる可能性が高いです。
ネットショップで美容商品を販売するには、商品写真、使用感がわかるイメージ写真、テクスチャーのわかる写真があるとお客様に伝わりやすいです。
化粧品は、テスターで試すことができないので、どうしたら商品の魅力を伝えられるかを意識しながらサイト作りをしましょう。
ネットショップの購入率を上げる方法21選
そもそも「なぜ自社商品の購入率が低いのか?」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
商品の購入率が低いのには理由があり、さまざまな分析をし要因を突き止めることで、改善ができます。
ここからは、ネットショップの購入率を上げる方法を詳しく解説していきます。
サイトを使いやすくする
サイトの設計がお客様の目線に立っていないと、離脱してしまう可能性が高いです。
「商品を探しづらい」「情報がわからない」「購入への動線がわかりづらい」「商品がカテゴライズされていない」「見にくい」などさまざまな要因で購入率は下がってしまいます。
サイトが使いづらいと、ユーザーはストレスを感じやすいです。
デザインにこだわりすぎたり、コストをかけないサイト設計は使いづらいです。
ECサイトをよく見直し、使いやすさを重視しましょう。
ユーザーがサイトに訪問した時から、商品ページ、カート、注文確定までなんの迷いもなくスムーズにできれば、必然的に購入率は上がるはずです。
会員登録なしで購入できるようにする
商品をカゴに入れ、いざカートから注文をしようとすると、新規会員登録を促されるショップがあると思います。
会員登録はIDやパスワードを管理する必要があり、ユーザーにとっては面倒に感じることも。そうなるとカゴ落ちしてしまう可能性もあります。
新規会員登録をして購入または、会員登録なしでゲスト購入のようにユーザーが選べる仕組みをつくることが大切です。
また他サイトと連携したサービスで会員登録の必要がないようにするのも有効。
お客様が使いやすい購入方法を検討しましょう。
商品の情報を増やし疑問点を解消する
実際に商品を手に取って買い物できないネットショップは、商品の情報がダイレクトに伝わりにくい部分があります。
商品写真、利用写真、サイズ、重量、商品の特徴やスペック、カラーバリエーション、使用上の注意、保存方法など細かい部分までしっかりと掲載しましょう。
お客様が、「こんなことに疑問を持つかもしれない」「商品購入に不安な点がないか」など自社でシミュレーションするのも大切です。
口コミからも掲載すべき情報を見出せる可能性があります。
ファーストビューの訴求力を高める
ファーストビューはユーザーが商品ページ訪問した際に、最初に目にする場所です。
ファーストビューの良しあしでページを下にスクロールするかどうかに大きな影響があります。
なので、ファーストビューは、何の商品か、商品のベネフィット、商品のインスピレーションが伝わる画像、この3つは特に意識してページ作成するようにしましょう。
CTAボタンを目立たせる
CTAとはCall To Action(コール トゥ アクション)の略で、ユーザーを行動に誘導する事です。
ネットショップの場合は、最終的に商品を購入してもらう事がゴールですので、お買い物かごに入れる、商品の購入はこちらからといった直接購買に結び付くボタンは、わかりやすく表示させましょう。
受賞歴や表彰歴、メディア掲載実績を掲載する
商品を購入する時に、ユーザーは商品が何からの賞を受賞している、メディアの掲載実績などを気にする方もいます。
特に競合が多いジャンルの商品だと、賞の受賞の有無が、他社との差別化になる場合もありますので、問題なければメディア掲載への依頼などは積極的に行いましょう。
著名人や専門家の監修を掲載する
商品を、著名人や、その道の専門家に監修してもらったりすると商品の魅力もアップしますし、他社との差別化になります。
監修者の有無で、商品に説得力も増す場合があります。
自社の目線と専門家の目線の両方を発信できますので、客観的に商品を評価する事にもなりますので、積極的に活用していきましょう。
運営者の情報を充実させる
ネットショップは対面販売と異なり、相手の顔を見て対応する事が出来ません。
そういった事に不安に感じる方もいるかもしれないので、運営者の情報は充実させましょう。
どういう思いで商品を提供しているのか、会社のストーリー、バイヤーの感想など、運営者の情報が充実していると、親近感を感じさせてくれます。
よくある質問を掲載する
事前に質問がきそうな内容を記載しておくと、問い合わせ減少、商品の購入率もアップが見込まれます。
商品単品に関する情報と、サイト全体の質問はわけて考えましょう。
サイト全体の質問とは、会員登録のやり方、いつ発送されるのか、日時指定ができるのか、返品は出来るのかなどです。
返金保証をつける
返金保証をつけると、企業にとってはコストがかかる反面、ユーザーは気軽な気持ちで商品を購入しやすくなるメリットがあります。
返金保証は全てのジャンルえ実施するのではなく、使用感やイメージ違いが発生する、アパレル、家電などは特に積極的にj検討していきましょう。
他社製品との違いや自社製品の強みを載せる
競合他社の多いジャンルだと、自社製品と他社製品がどのように違うのか、という情報を比較表などで掲載するとわかりやすくなります。
例えば家電だと、機能性、消費電力、大きさ、価格、アフターサービスなど、が考えられます。
自社の商品がより魅力的に見えるように記載しましょう。
SNSのユーザー投稿を掲載する
商品の感想はユーザーの購入の後押しになります。
そこでSNSを利用した投稿キャンペーンの実施や、SNSでのユーザー投稿を商品ページに使用しましょう。
クオリティの高い画像を使用し購入意欲を高める
商品写真や利用写真、イメージ写真はクオリティの高い画像を使用するのが大切です。
鮮明で美しい画像は商品や企業の世界観をうまく伝えられるので、購入意欲が上がります。
とくにイメージ画像や、利用シーンの写真はブランドの雰囲気を崩さないように、こだわって撮りましょう。
また、商品が不鮮明であったり、すべての画像が見られなかったり、商品がどのようなものか理解できなかったりすると購入意欲も下がってしまうかもしれません。
また、ECサイトは実店舗と違いお客様の信頼性を得る必要があります。
購入意欲を高め、信頼性を持たせるためにも写真のクオリティを上げましょう。
レビューを集める
商品レビューはお客様の商品への満足度がわかるものです。
実際に購入した人の口コミは、商品を選ぶうえで重要な情報。購入するか迷うユーザーを後押ししてくれます。
またレビュー集めには、購入者にレビューしてもらえるようメルマガで発信や特典をつける工夫も大切です。
レビューを集めてブランドや商品の信頼度を上げ、購入率につなげましょう。
関連商品を販売する
ネットショップの商品ページに関連商品をのせることも購入率がUPするポイント。
商品と一緒に買うとよい商品がわかりやすく掲載されていると、合わせ買いが期待できます。
商品のカラーバリエーションを掲載することで、色違いで購入したいと思うお客様もいるかもしれません。
もう少しで送料無料になるという場合も合わせて購入してもらえる可能性が高まります。
また、ショップの一押し商品や期間限定商品などもおすすめ商品として、掲載するのもよいですよ。
お客様に「ここでしか買えない」と思ってもらえたら、購入率もあがります。
送料や納期、決済方法をわかりやすく表示する
ユーザーが購入する上で必要な送料や納期、決済方法をわかりやすく表示することは購入率を上げるうえで重要です。
せっかく商品を購入しようとしても、知りたい情報がわからないとお客様が不安になります。情報がわからないから、購入しないという人もいるかもしれません。
送料や納期、決済方法については、お買い物ガイドとしてまとめたページを作るのもおすすめ。フッター部分に掲載されているショップもあります。
また、決済方法は数種類用意しておくとよいでしょう。ユーザーの望む決済が無ければ購入されない場合も考えられます。
カード払い、電子マネー、コンビニ払い、銀行振込、代引などさまざまな決済方法を検討してください。
カートに入っている商品情報をわかりやすく表示する
ショップページで買い物中に、お客様がカートに入れたものを忘れてしまうことがあります。
カートのボタンを右上に設置するなど、わかりやすい場所に表示させればユーザーの利便性が上がります。
合計金額も一目でわかるので、あと少しで送料無料になるならとさらに追加で購入してもらえる可能性も。
カートに入っている商品はいつでも見られるようにわかりやすく表示しておきましょう。
ショップページで買い物中に、お客様がカートに入れたものを忘れてしまうことがあります。
カートのボタンを右上に設置するなど、わかりやすい場所に表示させればユーザーの利便性が上がります。
合計金額も一目でわかるので、あと少しで送料無料になるならとさらに追加で購入してもらえる可能性も。
カートに入っている商品はいつでも見られるようにわかりやすく表示しておきましょう。
チャットボットを導入して不明点をすぐに解決する
チャットボットは、「チャット」と「ボット」を合わせたもので、人工知能を用いた自動会話プログラムです。接客や問合せツールとして活用できます。
不明点を問い合わせるための電話は、営業中以外にはつながらず時間が限定されますし、問合せフォームは質問の返答にタイムラグがあります。
そうなると購入意欲も低下する可能性も。
チャットボットに入力すれば、不明な点をすぐに解決できるのでお客様の不安が解消されます。
チャットボットは、お客様の満足度を上げることになり、購入率も上がりやすいのです。
WEB接客ツールなどを活用してクーポンなどを配布する
WEB接客ツールとは、ショップに訪問したお客様に応じて接客をするシステムです。
商品人気ランキングの表示やお困りごとはございませんかなどの、表示をするチャットツールなどさまざまな機能があります。
分析やマーケティングもできるので非常に便利なツールです。
画面に自動でクーポンを表示させるクーポン配布機能もあります。
ユーザーはすぐにクーポンを使えるので、お得感もありますし、新規ユーザーやリピート客獲得にも有効な手段です。
クーポンはシェアする機能もあるので、効率的に拡散が可能。
すぐにお得感を得られるクーポン配布機能は、購入率UPに一役買ってくれます。
ターゲットにあった広告掲載を行う
ターゲットにあった広告掲載を行うことで購入率を上げることが期待できます。
商品に興味のありそうなユーザーにページにアクセスしてもらえば購入につながります。
そのためには、ターゲットをよく分析しておくことが必要です。
また、市場や時代の流れに合わせてターゲットを再確認することや分析も大切。
広告掲載は費用がかかる可能性もありますが、ピンポイントでターゲットにPRできるので有効です。
カゴ落ち対策を行う
カゴ落ちとは、カートに入れた商品を購入せずに、そのままECサイトから離脱してしまうことをいいます。
カゴ落ちになる理由はいくつかあります。
希望の決済方法が無いことや、納期が遅いこと、クーポンが使えない、会員登録せずには購入できず面倒になること、送料がわからず思ったより高い、注文方法がわかりづらいなどさまざまです。
ユーザーの目線に立てば、カゴ落ちの問題点は見えてくるはず。対策を丁寧にすることで購入率は上がります。
まとめ
ECサイトの使い勝手を向上させることで、商品購入率はレベルアップします。
まずは、売れているショップのサイトを研究したり、買い物をしてみるのもおすすめ。
ユーザーの立場に立って作り上げたショップサイトは、魅力的で購入率だけではなくリピート率も上がります。
ぜひ参考にサイトをブラッシュアップしてみてくださいね。