第3回Well-Being教室を開催しました

第3回Well-Being教室を開催しました
【ハラスメント防止のため「セクハラについて」】
〜幸せに健康に豊かに笑って働ける職場環境づくりのために〜
開催日時:2025年7月23日
講師:株式会社及川健康管理士事務所 代表健康管理士 及川寿彦氏
職場のハラスメント防止は、従業員の心身健康と職場環境の改善に不可欠な取り組みです。本研修では、セクシュアルハラスメント(セクハラ)の定義から具体的事例、防止策までを学びました。
セクハラとは何か:基本をしっかり押さえる

「セクハラ」はセクシュアルハラスメントの略で、簡単に言うと「相手の意に反する、性的な言動によって、働く上で不利益を受けたり、働く環境が悪くなったりすること」を指します。
🔴 セクハラの最も重要なポイント
「相手がどう感じたか」が重要
たとえ言った本人に悪気がなくても、相手が不快に感じたり、屈辱的だと感じたりすれば、それはセクハラになり得ます。
セクハラは男性から女性だけではない
セクハラは一般的に男性から女性へというイメージが強いかもしれませんが、以下のようなケースも存在します。
- 女性から男性へのセクハラ
- 同性間でのセクハラ
- 直接的な身体接触だけでなく、言葉や視線による行為
- インターネットを通じたやり取り
セクハラの具体的な例
職場で実際に起こる可能性のあるセクハラの事例を知ることは、予防の第一歩です。以下は厚生労働省のポータルサイト「あかるい職場応援団」に掲載されている例です。
- 性的な内容のうわさを流す
- 性的な冗談を言う
- 食事やデートにしつこく誘う
- 必要なく身体に触れる
- 性的な事実関係を尋ねる
セクハラの2つのタイプ:「対価型」と「環境型」

①対価型セクハラ:見返りを求めるのはNG
「対価型セクハラ」とは、職務上の地位を利用して、性的な言動に対する相手の対応(拒否したり抵抗したりすること)によって、その人に何らかの利益を与えたり、逆に不利益を与えたりすることを言います。
❌ 具体例1:昇進をちらつかせる
「C部長は、部下のD子さんに対し、『今度の週末二人で食事に行ったら、次のプロジェクトのリーダーに推薦してあげるよ』と、暗に性的な関係を迫った」
職務上の地位を利用して、性的な言動への対応を条件に昇進を約束することは、典型的な対価型セクハラです。
❌ 具体例2:拒否により不利な配置転換を行う
「Eさんは、上司からの執拗なデートの誘いを断り続けたら、突然、全く経験のない部署へ異動させられた。これは誘いを断ったことへの報復ではないかと感じている。」
性的な要求を拒否したことを理由に、不利な人事処遇を行うことは、対価型セクハラの典型的事例です。
❌ 具体例3:契約更新を盾に性的関係を強要
「派遣社員のFさんは、派遣先のマネージャーから『契約を更新してほしければ、俺の言うことを聞け』と、性的な関係を迫られ、断ると契約を打ち切られてしまった。」
雇用契約や業務機会を条件に性的要求を行うことは、最も悪質なセクハラです。
対価型セクハラの特徴:職場の力関係を利用した非常に悪質な行為であり、働く人の仕事やキャリアに直接的な影響を与えます。被害者は逆らうことが困難な立場に置かれるため、企業としても重大に対処する必要があります。
②環境型セクハラ:職場の雰囲気が悪くなる
「環境型セクハラ」とは、性的な言動によって、働く人の就業環境が不快なものとなり、仕事に集中できなくなったり、能力の発揮が妨げられたりすることを言います。
❌ 具体例1:卑猥な冗談による職場環境の悪化
「Gさんの職場では、一部の男性社員がいつも卑猥な冗談を言い合っている。Gさんはその場にいるだけで苦痛を感じ、仕事に集中できない。」
❌ 具体例2:不適切なポスターや掲示物
「H社では、休憩室に水着姿の女性のポスターが貼られており、それを見るたびに不快な気持ちになる社員が複数いたが、誰も言い出せずにいた。」
❌ 具体例3:不必要な身体接触による不安感
「Iさんは、上司からよく『頑張ってるね』と言いながら肩をポンと叩かれたり、すれ違いざまに腰に手が触れたりすることがあり、そのたびにドキッとして嫌な気持ちになる。」
❌ 具体例4:インターネットを通じたセクハラ
「Jさんは、同僚から業務とは全く関係のない、わいせつな画像が添付されたメールが送られてきて、非常に不快な思いをした。」
環境型セクハラの特徴:行為が繰り返されたり、複数の人によって行われたりすることで、職場の風紀を乱し、働く人の意欲を著しく低下させます。対価型ほど直接的ではありませんが、職場全体の心理的安全性を損なう深刻な問題です。
セクハラにならないコミュニケーション:相手を尊重する姿勢
セクハラを防ぐためには、職場のコミュニケーションにおいて何が最も大切かを理解する必要があります。
✅ 最も大切なのは「相手を尊重する」ということ
自分にとっては「親しみを込めたつもり」「冗談のつもり」でも、相手がそれをどう受け止めるかは分かりません。
これは、人と人との基本的なマナーと同じです。相手が不快に思うかもしれない言動は慎む、という当たり前のことを意識するだけでセクハラのリスクは大きく減らせます。
セクハラを防ぐための5つの心構え
- 1. 相手の立場に立って考える – 自分の意図ではなく、相手の受け取り方を優先する
- 2. 不快に思う可能性がないか自問する – 発言や行動の前に一度立ち止まる
- 3. 性別や個人の属性に関する発言を控える – 性別特有の役割期待や固定観念を伝えない
- 4. 身体との距離感を意識する – 不必要な身体接触は避ける
- 5. インターネットやメールでの言動も同じルールを適用する – デジタルコミュニケーションだからこそ慎重に
性別・性的指向・性自認による違いはない
セクハラは性別による限定はありません。重要なポイントは以下の通りです。
- 被害者の性別は問いません
- 加害者の性別も問いません
- 同性同士のセクハラも当然該当します
- 性的指向や性自認に関する言動もセクハラとなり得ます
「これってセクハラ?」疑問に思ったら

自分の言動や相手の言動がセクハラに該当するかどうか判断に迷った場合は、以下の基準を参考にしてください。
セクハラかどうかの判断基準
- 相手が不快に感じるかどうか
- 相手が拒否や不安を感じるかどうか
- その言動が業務上必要か
- 対象者の立場や状況を十分に配慮しているか
- 継続的に繰り返されるのか、それとも一度きりか
少しでも疑問を感じたら、相手に確認するか、管理職や人事部門に相談することをお勧めします。
働く人が安心して能力を発揮できる環境の構築
セクハラ対策は、法令遵守の問題だけではなく、従業員の心身の健康と職場環境の改善に直結する重要な経営課題です。
セクハラのない職場環境がもたらす効果
- 従業員のメンタルヘルスが向上
- 職場への信頼感と安心感が増す
- 生産性と集中力が高まる
- 離職率が低下
- 企業イメージの向上
- コンプライアンスが強化される
セクハラ防止には「意識」と「行動」の変化が不可欠
よく「性格だから」と諦めている人がいますが、性格は思考や意識でも変わっていきます。セクハラ防止も同じです。
重要なメッセージ
働く人が安心して能力を発揮できる環境を脅かす行為は許されません。一人ひとりが「相手を尊重する」という基本姿勢を持つことで、セクハラのない職場文化を作ることは可能です。
Well-Being教室の全体像:セクハラ対策は心の健康を守ること
第3回のセクハラ研修は、全10回のWell-Being教室カリキュラムの重要な一環として位置付けられています。
これまでの研修の流れ
- 第1回:健康経営オリエンテーション・職場でメンタルヘルスケアを行う意義
- 第2回:職場におけるパワーハラスメントについて
- 第3回:ハラスメント防止のためセクハラについて(今回)
今後の予定
- 第4・5回:アンガーコントロール
- 第6回:ストレスマネジメントとその対処法
- 第7回以降:精神疾患、睡眠障害、職場環境配慮義務など
職場環境の改善は全員の責任
セクハラ防止は、特定の管理職や人事部門だけの仕事ではなく、職場に関わるすべての人の共通責任です。
一人ひとりが「相手を尊重する」姿勢を持つことが、
セクハラのない、安心して働ける職場を作ります。
醍醐倉庫は「しあわせに、健康に、豊かに、笑って働ける会社づくり」を実現するため、
全社でハラスメント防止に取り組みます。







